ユーザーのコンテクストから目を背けてない?
6月から始まったUX KANSAIワークショップもいよいよあと1回で終了。
前回と今回は、ユーザーの価値、行動、製品(サービス)との接点をそれぞれシナリオに起こす演習を行いました。
自分の主観的な想像からシナリオを作るのではなく、これまでの調査の結果に基づいて考えられたモノを作って行く。これが大原則になります。
ワークショップを通じて、今の自分に必要だなと感じたのは「ユーザーが製品(またはサービス)を利用する時のコンテクストを考える」ということ。
ユーザーはどういう状況で何を求めているのか。ここを漠然とした思い込みで進めてしまうと、残念なものが作られてしまうんだろうな。
ちょっと話はそれますが、先日私は仙台に行ってきまして、駅中ランチで本格お寿司をいただいてきました。
行ったお寿司屋さんは駅中にあるカウンターだけのお店で、客層はビジネスマンや観光客。駅での隙間時間にちょっと贅沢して本格寿司を食べたい人たちが集まって来ている模様。
求められているのは、仙台ならではの新鮮で美味しいネタ。珍しいネタ。
一方で、家族連れいっぱいの回転寿しでは、ハンバーグのようなおよそ寿司とは言えないようなネタも流れてきます。お寿司以外でも、うどんやら、デザートやら、何でもあり状態。
これは、家族みんなで楽しめる食事が求められているから。子どもからしたら、自分の好きな物が食べられた方が嬉しいし、大人にあわせて寿司を食べることはないですもんね。
それぞれにユーザー(顧客)のコンテクストが違うし、寿司屋とはいえ必ずしも「寿司そのもの」だけの軸で考えているわけではないというのがポイント。
お寿司の例はわかりやすい話ですが、実際の自分の仕事でも、ユーザーコンテクストとは十分に向き合わないといけないよな・・と改めて実感。
時間や予算を際限なくつぎ込むことはできないですが、頭を使うことは惜しんじゃいけないですよね。
ビジョン提案型デザイン手法
今回までのワークショップで、モノやサービスを作って行く時の考え方を体系的に学べたのは大きな収穫。
できるようになった・・とは全く言えない状態ですが(>_<)
これからいろいろな時に使えそうな手法なので、覚えておこう。なんでも経験。
ユーザー視点とビジネス視点を並行して考えて行く。ここのバランスが大事なかんじ。
1. バリューシナリオ
ユーザー情報:ユーザーが本質的にほしがっている価値 ※ユーザー自身が自覚しているかは不明
ビジネス情報:ビジネスの提供価値
⇒この2つがあわさったところにサービスが生まれる。
⇒サービスの利用シーンを抽出する。
ワークショップでは、ペルソナとバリューシナリオを作った時に、サービスの仮想カタログを作りました。
早い段階でカタログを作ってみると、人に伝わりやすいし、自分たちの考えたコンセプトの粗さもよくわかりました^^;
2. アクティビティシナリオ
サービスの利用シーンごとに、ユーザーの行動を記述して行く。
箇条書きではなく、物語のように書くのがポイント。
行動の記述は、利用するデバイスに依存しないような書き方で。
⇒ユーザーの行動をタスクに分解して抽出する。
3. インタラクションシナリオ
アクティビティシナリオから抽出されたタスクごとに、ユーザーが行う作業を記述。
この時点では、デバイスを意識してOK。
振り返り
第7回&第8回は、去年のワークショップでも勉強した内容です。が、去年はワークについていくのが必死過ぎて、自分が今全体の中の何を行っているかがぼやぁっとしていました。
今年は去年よりは冷静な感じがします。ちょっとは成長したのかも?
ワークショップも残りあと1回。
長かったような短いような、不思議な感じがします。
できるできないを気にしすぎず、日々使って行かないとね。